骨粗鬆症の椎体骨折が楽に治る「経皮的後弯矯正術」

公開日: 更新日:

 骨粗鬆症になると、併発しやすいのが背骨がつぶれて骨折する「椎体骨折」だ。患者の大半が高齢者だけに、体への負担が少ない治療が重要になる。最近、広まりつつあるのが、2011年に保険適用になった「経皮的後弯矯正術」だ。

 椎体骨折は、「こんにちは」とおじぎをしたり、後ろの物を取ろうと振り向いたり、物を持ち上げたりといった、ごく普通に行う日常的な動作が引き金になることが珍しくない。米国では45秒に1件の割合で、椎体骨折が起こっているという。

 症状は体を動かす時に生じる背中や腰の痛み。重症化すると、激痛で動けなくなる。骨がつぶれた状態で固まってしまい、背筋が前傾姿勢になり、転倒や逆流性食道炎などのリスクも高まる。

「治療はまず、コルセットで腰を固定し、痛み止めの薬などを服用する保存療法です。しかし、数週間経っても改善が見られず、むしろ悪化する患者さんがいます。保存療法を長くすることで認知症や体の機能の低下が著しく進む可能性のある患者さんもいます。そもそも認知症が強ければ保存療法が難しいことも。そういう場合、検討されるのが外科的治療の経皮的後弯矯正術(バルーンカイフォプラスティー)です」(苑田第三病院東京脊椎脊髄病センター・星野雅洋センター長)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁