「やせの大食い」は食べた物の“小腸通過時間”が短い

公開日: 更新日:

 同じものを同じ量食べているのに、太っている人とそうでない人がいる。身近に見聞きする話だ。その原因は3つあり、そのひとつが「肥満遺伝子にある」という話を前回した。では残りの2つは何か。

 食べた物が小腸粘膜を通過する時間と、基礎代謝(生命維持エネルギー)量だ。日本肥満学会評議員であり東京慈恵会医科大学大学院の和田高士教授(健康科学)が言う。

「食べ物が小腸を通過する時間が長い人は吸収力が高く、太りやすいことが知られています。わかりやすいのはテレビ番組の大食いチャンピオンです。他人の10倍ぐらい食べているのにスリムな体形を維持している。これは食べ物を吸収しないからです」

 和田教授によると、かつて、大食いがウリのタレントの消化管の動きを検査したデータを見ると、食べ物が消化管を通過するスピードは普通の人の数倍の速さだったという。

 人が口にした食べ物は食道を通り、胃で消化され、小腸で吸収される。小腸は6メートル近い長さがあり、5~8時間で通過する。消化の悪い場合は10時間以上かかることもある。この間、食べ物に含まれる栄養素と水分の90%が吸収される。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動