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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

震災の影響は? 急性心筋梗塞の死亡率ワースト1は福島県

公開日: 更新日:

 実は急性心筋梗塞による死亡率は、全国的には過去10年以上にわたって下がり続けています。しかし福島県は上がり続け、2008年以降はずっとワースト1をキープしたまま。ですから、これを原発事故のせいにするのは、かなり無理があると思います。福島県では2009年以降、県をあげて対策に打ち込んでいるのですが、まだ結果に結びついていないわけです。ちなみに、それ以前のワースト1は高知県でした。

 ベスト1は東京都(18.8)。大阪、京都、愛知、福岡、神奈川といった大都市圏も上位に食い込んできています。大都市圏ほど急性心筋梗塞が少ないと言えそうですが、地方との年齢構成の違いもあるので、単純には言えません。

 複雑なのは九州地方です。ワースト10に鹿児島、長崎、大分が入っている一方で、ベスト10には熊本、佐賀、福岡がランクインしています。また東北では山形県も高い死亡率を示していますが、隣の秋田県は低くなっているなど、地域的なパターンが読みにくくなっています。各県の保健指導の違いが表れているのかもしれません。

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