息を吐くだけ においで判定する「がん探知犬」の可能性

公開日: 更新日:

 2人に1人が、がんになるというのに、自治体のがん検診の受診率は3割ほどで、会社の健康診断はがんをカバーしているとは限らない。がん予防に関しては不十分なのが現状だ。

 多忙な人にとって最適のがん判定が、「ドッグラボ」。人間が吐き出した息から“がんの臭い”を、犬が探り当ててがんを判定するという検査なのだ。大丈夫なのか?

 サービスを手掛けるAQuAの恒松孝幸社長が言う。

「がんには、すべてのがんに共通する臭いと、あるがん固有の臭いがあることが医学的に明らかになっています。今、分かっているのは共通する臭いで、人が吐く呼気に含まれる。そのがんの臭いを、特殊なトレーニングを積んだ“がん探知犬”が探り当てるのです。的中率は、ほぼ100%。ほぼというのは、高度異形成と呼ばれる前がん病変まで見つけてしまうので、“ほぼ”なのです。早期発見が困難といわれるすい臓がんのステージゼロを発見した結果は、英医学誌GUTに掲載され、世界が驚きました」

 “がん探知犬”は海難救助犬がルーツで、20メートル深くに沈む被害者の臭いをかぎ分ける。がん患者にニンニク臭の強い食事を食べて飲酒させても、がんの臭いをキャッチするという。人間より1億倍優れる嗅覚を持つ犬が、特殊訓練を積んだからこそできる芸当だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」