現役おくりびとに聞く「現代の死」 増える直葬に違和感

公開日: 更新日:

葬儀は生きている人が感謝を表す場所

 第81回アカデミー賞外国語映画賞や第32回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した「おくりびと」(2008年=主演・本木雅弘)は、納棺師を主人公にした重い映画である。

 社会的な認知度がまだ低い「納棺師」とは、遺体の顔や体を美しく整え、「あの世に旅立つ」装束を着けて棺に納める請負人を指す。

 料金は平均5万円前後だが、基本のメークや装束の着せ替えのほか、遺族の要望で頭髪のシャンプー、ひげそり、湯灌(簡易の風呂に入れて体を洗う)などが加わると、料金が加算されてくる。

 先の映画「おくりびと」の主演俳優に、納棺の技術指導をした人物は現職の納棺師であった。1987年に納棺師になり、これまで3万体以上の納棺を経験している木村眞二氏である。

 出生地の北海道を中心に淡々と納棺師を続けていた木村氏を支えてきた人物が、子息の光希氏だった。

 大学では経営学部に籍を置きながら、学生時代から父に同行して納棺の所作、作法を学んだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  2. 2

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  3. 3

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  4. 4

    W杯最終予選で「一強」状態 森保ジャパン1月アジア杯ベスト8敗退からナニが変わったのか?

  5. 5

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  1. 6

    指が変形する「へバーデン結節」は最新治療で進行を食い止める

  2. 7

    ジョン・レノン(5)ジョンを意識した出で立ちで沢田研二を取材すると「どっちが芸能人?」と会員限定記事

  3. 8

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 9

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  5. 10

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も