【救急医療】自衛隊中央病院救急科(東京都世田谷区)

公開日: 更新日:

 同院は、全国の自衛隊地区病院(15院)からの自衛隊員の患者を受け入れる最終後送病院とされており、2009年に新築され、有事(テロや大規模災害など)の際には大量の一般傷者を受け入れられるさまざまな設備が整っている。

「救急科の搬送口は除染室になっていて、6台のシャワーがあります。ここで化学物質などに汚染された患者さんを洗浄できます。部屋の空調は陰圧になっていて、有害物質が院内や屋外に漏れることはありません。初期治療する初療室も普段は2床ですが、何かあれば5床以上に増やせます」

 病院入り口内外の広々としたエントランスは、患者を重症度で分類する「トリアージスペース」として機能する。外来の待合室の長椅子は簡単にベッドに変えることができ、院内の壁の随所に非常事態用の「酸素」「吸引」「電源」が取れるようになっている。これらの設備を使うことで、通常500床あるベッドが非常時には倍増できるという。

「病院の長周期免震システムは、震度6~7を3~4程度に減弱できます。停電になっても、通常の約70%を自家発電でまかなうことが可能。駐屯地なので独自の補給系統をもっていて、備蓄に困ることはありません。屋上のヘリポートは都内の病院で唯一、大型ヘリの降着ができる面積と強度があります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    公明票消失で自民衆院「東京選挙区」が全滅危機…「萩生田だけは勘弁ならねぇ」の遺恨消えず

  4. 4

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  5. 5

    「自維連立政権」爆誕へ吉村代表は前のめりも、早くも漂う崩壊の兆し…進次郎推しから“宗旨変え”

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 7

    国民民主党・玉木代表「維新連立入り」観測に焦りまくり…“男の嫉妬”が見苦しすぎる

  3. 8

    自民「聞いてないよォ」、国民・玉木氏「どうぞどうぞ」…首相指名の行方はダチョウ倶楽部のコント芸の様相

  4. 9

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  5. 10

    「ガルベスと牛乳で仲直りしよう」…大豊泰昭さんの提案を断固拒否してそれっきり