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神崎浩孝医学博士、薬剤師

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

災害だけでなく“医療経済”が薬の安定供給を妨げるケースも

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 災害に見舞われたとき、病院も薬局も近くになく、移動もままならない場合、必要な薬を入手することが難しくなってしまうケースは容易に想像できます。しかし、災害によって直接的に薬が入手できないという状況ではないのに、薬が不足して安定的に得られなくなってしまうかもしれないケースもあります。

 薬は、原薬メーカー↓製造業者↓卸業者↓医師(処方)↓薬局↓患者というプロセスで患者の手元に届きます。それぞれに「流通」があり、それぞれが安定しているからこそ、患者は安心して薬を手にすることができるのです。

 しかし、この流通のどこか1つがストップしただけで、薬の安定供給はできなくなってしまいます。

 たとえば、昨年9月にプエルトリコで起きた大型ハリケーンによって製薬工場が壊滅的な被害を受け、高血圧や慢性心不全の治療に使われるセララや、抗菌薬のジスロマックといった薬が一時製造できない状態となりました。

 また、原料や製造工程で動植物を用いる薬品(漢方薬、乾燥甲状腺末、インフルエンザワクチンなど)は、想定外に生産量が不安定になることがあります。

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