著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

孤独<8>高リスクの人とその予備群に共通する人の特徴

公開日: 更新日:

 孤独になりやすいひとの筆頭は、「一人暮らし」「男性」「65歳以上」の3つの特徴を満たすひとと、その予備群。

 国立社会保障・人口問題研究所が行った「生活と支え合いに関する調査(2012年)」には、衝撃的な数字が載っています。普段どの程度の会話(あいさつ程度のものや、世間話、電話での会話も含む)をするのか調べた結果、右の3条件を満たすグループでは、毎日誰かと話しているひとが50%に過ぎず、しかも2週間以上、誰とも話をしていないひとが16.7%もいたのです。つまり3条件を満たすひとの6人に1人は、普段ほとんど誰ともしゃべっていない、ということです。さらに年齢を問わず、所得が低くなるほど、毎日会話しているひとの割合が減っていくというのです。まさに孤独死予備群と言っていいでしょう。

 ちなみに妻と暮らしている65歳以上の男性の「2週間以上……」は4.1%。奥さんがいることのありがたさが、数字に表れています。一方、女性は意外と平気で、一人暮らし・65歳以上でも、「2週間以上……」はわずか3.9%、旦那と一緒なら1.6%という低い数字になっています。夫婦で暮らしていても、最終的にはどちらかが先に亡くなるのですから、奥さんに先立たれるよりも、自分が先に逝ってしまうほうが、男にとっては幸せかもしれません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋