優先順位をつけるのが苦手 仕事が並行すると処理が困難に
29歳のときに発達障害と診断された福田晃平さん。子供のころは友達はすぐにできる方だった。
「運動も好きで、体育の時間は楽しかったですし、水泳も習っていました。けれど、サッカーやバスケなどのチームプレーになると、個人プレーに走りがち。試合中、何をやっていいか分からなくなってしまうのです」
授業でも説明が抽象的だと理解に時間がかかった。小学校3、4年ごろから、体育の団体行動や学習などで「なんで周りのみんなはできるのに僕はできないんだろう」と思うことが増えていった。その一方で、父親によく連れていってもらったスキーは得意だった。ボーイスカウトの活動では集団生活の楽しさを学べていたという。
「ボーイスカウトでは、年代の違う学校の子供と仲良くなれますし、子供ながらに社会性を学ぶいい経験になりました」
高校時代、将来は保育士になりたいと思った。しかし、保育士の大変さを周囲から話され進路を変えた。大学は経済学部に進むことに。在学中は友人とバンドを組んで活動した。その大学では、単位の計算がうまくできず、1年留年して卒業した。