「白髪」が告げる 老化しそうな臓器となりやすい病気

公開日: 更新日:

 白髪は生え際や髪の毛の分け目で目立つ。それは紫外線が当たりやすいからだ。

「また、毛包内の色素幹細胞を守る『ニッチ』といわれる微小環境が障害されたり、色素幹細胞の活動を活発化させる遺伝子が変異すると色素幹細胞が分裂しにくくなり、色素細胞は減少します」(青木氏)

 放射線治療を受けたがん患者で、たまに治療後に、最初に生える髪が白髪になるのは、ニッチが放射能による障害を受けやすいから。色素幹細胞自身は比較的放射能に抵抗性があるので、髪が生えかわると黒い髪に戻ることが多い。

 興味深いのは、この色素細胞は髪の毛だけでなく体のあちこちにあって、一定のつながりをもっていると考えられることだ。

「色素細胞は髪の毛のほか、皮膚、網膜の奥、内耳、髄膜などさまざまなところに存在しています。そしてその役割は外界からの過度の刺激から臓器を守ることです。たとえば、髪の毛や皮膚の色素細胞は主に紫外線から髪の毛や肌を守ります。目では光が集まる網膜の温度が高くなったり、酸素不足になったりするのを防ぐと考えられています。内耳の色素細胞は、聴覚や平衡感覚に重要です」(青木氏)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」