著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

老後を考えて保険で買えない「安心」にお金をかけるべき

公開日: 更新日:

 これからは今までにはなかった不安がドンドン増えていき、保険で買える安心は少なくなっていくでしょう。

 例えば孤独です。あなたは単身者ですか、それとも家族と一緒に暮らしていますか。

 政府の調査によれば、50代男性の4人に1人が結婚経験なし。離婚や死別も加えれば、なんと3割が単身者。しかも年齢が若くなるほど、その割合が高くなっているのです。

 今は元気で、気楽な一人暮らしを楽しんでいても、高齢になるにつれて心細くなってくるはずです。会社にいる限り、同僚たちと関係を維持できます。定年後も働き続ければ、社会とのつながりが切れることはありません。

 しかし完全にリタイアした後は、長い“おひとりさま”生活が待っているのです。もちろん妻帯者だって安心できません。妻に先立たれれば、子供と同居していない限り単身者の仲間入りです。

 高齢者にとって、孤独はがん心臓病よりも怖いといわれています。アメリカで行われた研究によれば、孤独は「たばこ1日15本分」のリスクに匹敵するとか。それで早死にできれば、むしろ歓迎かもしれません。でもたばこ15本では、そう簡単に死ねないでしょう。心と体をじわじわとむしばまれ、衰弱しているところを発見されて、病院に収容される可能性が高そうです。もちろん病院ではみとってくれませんから、そのための施設で最期を迎えることになるのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋