座りすぎ研究 座位時間が長いほど総死亡リスクは高くなる

公開日: 更新日:

 そこで岡教授が提唱しているのが、立っても座っても仕事ができる「スタンディングデスク」の職場への導入だ。通常のデスクの上に設置する簡便なものもある。近年は外資系やベンチャーなど、導入する企業が増えている。

「座りすぎ対策は、会社組織として介入しないと個々の社員では取り組みにくい。立ちたいときは立って、座りたくなったら座る、仕事の仕方を社員が自由に選択できることが重要なのです」

 対策に積極的に取り組む企業には、「肩こり腰痛の解消」「集中力が高まる」「社員間の会話が増える」「姿勢が良くなる」などのいい効果が生まれているという。

 座位時間が急激に伸びたのは文明の恩恵。これからの時代は「便利」をどう使うかが「健康」のキーワードだ。

▽1999年早稲田大学大学院人間科学研究科博士後期課程を修了。博士(人間科学)。早稲田大学、東京都老人総合研究所を経て、06年早稲田大学スポーツ科学学術院准教授に着任。12年から現職。〈所属学会〉日本運動疫学会副理事長、日本健康教育学会理事、日本行動医学会理事など。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木麟太郎をドラフト指名する日本プロ球団の勝算…メジャーの評価は“激辛”、セDH制採用も後押し

  2. 2

    日本ハム新庄監督がドラフト会議出席に気乗りしないワケ…ソフトB小久保監督は欠席表明

  3. 3

    ヤクルト青木“GM”が主導したバランスドラフトの成否…今後はチーム編成を完全掌握へ

  4. 4

    吉村代表こそ「ホント適当なんだな」…衆院議席3分の1が比例復活の維新がゾンビ議員削減と訴える大ボケ

  5. 5

    吉村代表は連日“ドヤ顔”、党内にも高揚感漂うが…維新幹部から早くも「連立離脱論」噴出のワケ

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    ブルージェイズ知将が温めるワールドシリーズ「大谷封じ」の秘策…ドジャース連覇は一筋縄ではいかず

  3. 8

    高市政権は「安倍イタコ政権」か? 防衛費増額、武器輸出三原則無視、社会保障改悪…アベ政治の悪夢復活

  4. 9

    今秋ドラフトは不作!1位指名の事前公表がわずか3球団どまりのウラ側

  5. 10

    亀梨和也気になる体調不良と酒グセ、田中みな実との結婚…旧ジャニーズ退所後の順風満帆に落とし穴