脳梗塞は病院選びが肝心 最新の血栓回収療法ができるかだ

公開日: 更新日:

 一方、回復の可能性が見込まれるならtPA静注療法と血栓回収療法を行う、あるいは血栓回収療法だけを行う。

 tPA静注療法は血栓を溶かす薬「tPA」を静脈に点滴する。脳梗塞の標準的な治療法だ。

「しかし、発症から4・5時間以内と適応時間が短いため対象となる患者さんは限られます。再開通率も約30%と低く、太い血管が詰まる脳梗塞ではあまり効果は期待できません。血栓回収療法では再開通率90%(14年承認の最新の医療器具を使った場合)で、こちらの方が効果が高い。だから発症から4・5時間以内であれば、tPA静注療法と血栓回収療法の両方を行います」

 血栓回収療法の方が効果が高いなら、単体でもいいのでは? との疑問については、併用がいいか、単体がいいかは、はっきりしたデータが出ていないとのこと。併用、単体どちらも一長一短があり、聖マリアンナ医科大学では、tPA静注療法で少しでも血栓が小さくなれば血栓回収療法がやりやすくなること、tPA静注療法は簡単に行えるので血栓回収療法の準備中に開始できることなどから、両方行っている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった