著者のコラム一覧
菅原洋平作業療法士

ベッドでは「眠る」以外の行動をしてはいけない

公開日: 更新日:

■何か作業をするなら「場所」を変えること

 また、脳を目覚めさせる役割がある「アセチルコリン」という神経伝達物質も睡眠に悪影響を与えます。アセチルコリンは、眠っている間に周囲の刺激に反応して、安全を確保できるよう監視しています。ベッドの中で眠りに関係ない行為をする習慣があると、睡眠中にアセチルコリンの働きが活発になり、目覚めやすくなってしまうケースもあるのです。

 つまり、寝つきを良くして睡眠の質を高めるためには、「ベッド=眠る場所」であること、「ベッド=安全な場所」であることを脳に覚え込ませる必要があります。

 ただ、習慣というのはそう簡単には変えられないものです。長い間ベッドの中で読書をしてきた人は、眠る前の読書時間がないとかえって落ち着かなくなって寝つきにくくなる場合もあります。ベッドでスマホをいじらないと眠くならない……という人も同じです。

 そこで、「行為」は変えずに「場所」を変えてみましょう。ベッドのそばにイスとテーブルを設置するなどして、そこを読書やスマホを使うスペースにするのです。就寝前はそのエリアで本を読んだりスマホを操作するようにして、リラックスして眠くなってきたら、本やスマホを置いてベッドに入ります。就寝前の習慣になっている作業を行う場所を変えて、「ベッドに入ったら眠りがスタートする」「ベッド=眠る場所」ということを脳に教え込むのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」