著者のコラム一覧
菅原洋平作業療法士

睡眠は年齢によって変化 若い頃のように長時間は必要ない

公開日: 更新日:

「若い頃のように長時間ぐっすり眠れなくなった……」

 加齢とともに睡眠の悩みを抱えている中高年の方はたくさんいます。それが原因で不眠症になってしまうケースもあるので軽視はできませんが、見当違いの解消法に振り回されて悪循環に陥ってしまう人も少なくありません。中高年には年齢に応じた睡眠対策が必要なのです。

 まず、理解しておくべきなのは「年を取ると長時間の睡眠は必要なくなる」ということです。われわれは加齢とともに基礎代謝量が低下し、日中のエネルギー消費量も低下します。使われるエネルギーが少ない分、体が必要とする睡眠量は少なくなるのです。

 また、脳が必要とする睡眠時間も減っていきます。脳は、昼間に見聞きしてため込んだ情報を睡眠中に整理して記憶を定着させています。それが、年齢を重ねると「過去の経験」をもとに新たな情報をつなぎ合わせて短時間で処理できるようになるため、睡眠時間も少なくて済むのです。

 こうした睡眠の変化は、男性なら55歳、女性は40代を境に表れます。つまり、男性の場合は55歳を越えたら睡眠時間が短くても問題はなく、若い頃のように長時間眠れなくても当たり前なのです。しかし、それを知らない人が多いため、「昔みたいに熟睡できなくなった」と動揺し、寝具や快眠グッズを探し回ったり、無理に長時間眠ろうとして焦りを募らせ、むしろ睡眠の質を低下させてしまいます。あれこれ対策を講じる前に、「年を取ったら若い頃のような睡眠は必要ない」という認識を持っておくことが大切です。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  2. 2

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 8

    ソフトバンクに「スタメン定着後すぐアラサー」の悪循環…来季も“全員揃わない年”にならないか

  4. 9

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  5. 10

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明