不登校になった私立中高生を待ち受ける厳しい現実と克服法

公開日: 更新日:

 杉浦氏が理事長を務めるNPO法人高卒支援会は、通信制サポート校・フリースクールを運営し、不登校、高校中退やひきこもりの生徒を進学や就職につなげてきた。杉浦氏によると、最近不登校・ひきこもりになるケースが目立つが、中学受験をして私立の中高一貫校に進学した生徒だという。

「小さい頃から塾に行かせて必死に勉強を詰め込んで私立中学に入ったものの、そこで燃えつきてしまい、不登校になってしまう子がかなり多いんです。親からは、勉強して一流大学に入れと言われるものの、いまはいい大学に入っても人生が安泰な時代ではないことが子供にも分かっているので、なんのために勉強するのか分からなくなってくる。勉強しつづけることを強いる中高一貫校の雰囲気にも馴染むことができず、学校に行けなくなってしまうのです」

 私立中学に通っていた場合、行けなくなったあとの進路が問題となる。自分の学区の公立中学校に入り直すと、小学校時代の同級生がいて、彼らには私立中学に行ったことを知られているものだから、いろいろ噂されてこちらも通いづらくなる。

「結局、形式的な出席を取るために、教育相談センターというところに通うものの、そこも行けなくなってひきこもりになってしまう、というケースが多く見受けられます」と杉浦氏は言う。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?