著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

起床時の頭痛とだるさ、日中の眠気は「小顔」に原因あり

公開日: 更新日:

 SASと2型糖尿病の関連性のメカニズムは詳しくは解明されていません。しかし、SASによる間欠的低酸素血症(低酸素状態と正常な酸素状態が繰り返される)と、無呼吸状態から呼吸が再開するときの脳の覚醒反応が繰り返されることで、交感神経の亢進やインスリン抵抗性の悪化につながって、糖尿病の発症リスクが高くなると考えられています。

 SASの重症度が上がるほど糖尿病を合併する割合は高く、女性が診断を受けた「中等症(無呼吸、低呼吸指数15以上)」では14・7%が糖尿病を合併しており、年齢、性別、ウエスト回りで補正しても、SASを合併していると糖尿病の発症リスクが1・62倍という報告があります。

 前回のこの欄でもご紹介したように、睡眠と糖尿病・高血圧などの生活習慣病は相互関係にあります。日中の眠気が強い場合、肥満でなくてもSASの可能性も考えた方がいいでしょう。いびきを録音するアプリもあるので、ひとり暮らしなら、それを利用してまずチェックするのも手ですね。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い