著者のコラム一覧
松生恒夫医学博士

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

ハンブルクでの活動中、彼らの食生活はひどいものだった

公開日: 更新日:

 大ヒットを飛ばし始めた時期の63年12月25日、ハンブルク公演中のクリスマスパーティーでは、メニューとして、フィッシュ&チップス、ソーセージ、キドニーパイ(牛や豚の腎臓が入ったパイ)、飲み物はビール、ジン、スコッチウイスキーなどが出された、と紹介されています。フィッシュ&チップスはイギリスの国民食として欠かせない存在だったようです。60年代初頭のハンブルク公演時の食事は粗食であり、一方でビールは飲み放題だったようですから、このような食生活を長期にわたって続ければ、アルコール性肝障害などを引き起こしたかもしれません。

■60年代英国家庭の食卓に問題あり!

 50年代末のイギリスの家庭では、ベーコン、ソーセージ、卵、ポテトなどが中心で、通常食としてはあまり生野菜類は摂取されていなかったようです。

 ベーコン、ソーセージなどの加工肉を長期間摂取していれば、しだいに肥満やメタボリック症候群のリスクが高まっていきます。

 大腸がんなどへのリスクも高まったかもしれませんが、今から半世紀前の60年代初頭では、まだその危険性についての詳細は判明していませんでした。

 現在では、アメリカ対がん協会が「大腸がん予防には、赤身肉(レッドミート)や加工肉の摂取を1日80グラム以内にすべきである」と勧告しています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  2. 2

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  3. 3

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  4. 4

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  5. 5

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  1. 6

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  2. 7

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方

  3. 8

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  4. 9

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  5. 10

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした