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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

サンド伊達は早期発見 膀胱がんの血尿は痛みなしこそ注意

公開日: 更新日:

 早期発見が何よりでしょう。お笑いコンビ「サンドウィッチマン」の伊達みきおさん(46)のことです。血尿が出たことに違和感を覚えて受診したところ、ステージ1の膀胱がん手術されたといいます。

 膀胱がんは、腫瘍が粘膜を超えて筋肉に達してしまうと、膀胱を全摘。そうなると、人工膀胱を作り、ビニール袋のようなものに尿をためる生活を余儀なくされますから生活の質が大きく損なわれてしまいます。早期発見できるかどうかは、とても大きな意味を持つのです。

<痛みのない血尿は身体からの大きなサインです。トイレに行く度、毎回血尿が出る症状というわけでもないので、痛くもないし病院に行かない方が多いと聞きました。でも、放置しておくと手遅れになり大変な手術をしなければならない状況になってしまいます。何事も、早目の処置が大事なんですね>

 伊達さんがブログにそう記している通りです。胃がん乳がん大腸がん肺がんも、どんながんであれ、初期は痛みがありません。痛みがある血尿は、膀胱がんの代表的な症状ですが、痛みのあるケースは進行している可能性が高い。痛みがなくて何らかの症状があるときこそ、早期発見のチャンスなのです。

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