著者のコラム一覧
佐野靖子ミラザ新宿つるかめクリニック婦人科医師

ミラザ新宿つるかめクリニック婦人科医師。順天堂大医学部卒。同大産婦人科入局後、非常勤助教を経て現職。医学博士、日本産婦人科学会専門医、日本女性医学学会専門医。専門は更年期障害、女性のヘルスケア。

知っておくべき避妊薬としてのピルとコンドームとの関係

公開日: 更新日:

 ピルは「偽妊娠療法」と先ほど言いましたが、副作用も妊娠した場合とやや似ています。飲み続けていると吐き気がしたり、胸が張ったり、お腹が張ったりすることがあります。そこでこの副作用を解消するために21日間ピルを飲んだ後に7日間お薬を飲まない期間を作る低用量ピルの原型が開発されました。

 現在でも実薬を21日間程度飲んで、休薬(または代わりに偽薬を飲む)を7日おくことが最もスタンダードな避妊用のピルの飲み方です。休薬中の7日間には体の中でホルモンが急激に下がることで、子宮の内膜が剥がれ、出血が起こります。よってピルを飲んでいる間にも生理のような出血は月に1回程度起こります。

■避妊成功率99.7%でもセックスにコンドームは欠かせない

 では低用量ピルの避妊効果はどれくらいでしょうか。正しく服用できた場合の使用開始後1年間の避妊失敗率は0.3%で、たまに飲み忘れた場合も8%程度とされています。男性用コンドームでは2~15%、リズム法(排卵日を避けて性交をもつ)の場合は9~25%とされており、女性主体の避妊法として有効性が高いものと言えます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋