著者のコラム一覧
葉山惟大日本大学医学部付属板橋病院皮膚科病棟医長/皮膚科専門医

「蜂窩織炎」は症状が落ち着くまで安静第一 歩くのも極力控える

公開日: 更新日:

 従って、内服では蜂窩織炎には効きづらいかもしれません。まったく効かないわけではないのですが、効果が悪い場合は主治医の先生と薬剤の変更を相談してみてください。

 蜂窩織炎は、症状が落ち着くまでは安静第一。足に症状がある間は、重力をかけることはNG。走ったり運動したりするのはもっての外で、歩くのも極力控えなければなりません。

 ところが働き盛りの人など、蜂窩織炎にかかっても安静にしていられず、急に動き始める人がいます。私の患者さんにも、退院翌日から営業の仕事に戻り、3日後に再発して病院に戻ってきた人がいました。すぐに仕事に復帰し、なかなか完治できない人もいます。

 特に糖尿病など免疫力が低下している方は悪化しやすいです。ひどい場合は筋肉が壊死してしまう壊死性筋膜炎に至ることもあります。ここに至ると手術が必要となり、長期間の入院が余儀なくされますし、最悪の場合足を失うことになることもあります。

 蜂窩織炎になったら、「休みなさい」という体のサインと考え、横になってテレビを見たり、本を読んだり、ゆっくり休む。一定期間はしっかりと治療に専念し、仕事への復帰は完全に治ってからにしたほうがよいでしょう。

 また、蜂窩織炎にならないためには糖尿病や肥満など元の病気を治すことも重要です。もちろん水虫もきちんと治しましょう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず