拒食症・過食症の根治につながるか…注目の調査結果が発表

公開日: 更新日:

 摂食障害の標準治療で日本でも健康保険が適用される「認知行動療法」は軽症者には効果的だが、BMI17.5未満の低体重患者には効果が期待できないなど摂食障害患者のニーズを満たしているとは言えない。

 宗准教授は、摂食障害の専門家の多くがタブーにしたがる親子の関係改善を中心とした対人関係を治療対象とすることの重要性を説く。長期的予後も、その方が良いという報告もされている。

 現在、宗准教授らはBMI15以下の摂食障害患者に対し、同様の調査を継続。女性患者の参加者を募集している。今回発表の研究で用いた調査票による1時間程度のインタビューを受けることで見逃していた自身の発症原因や回復を妨げている要因を振り返る機会にもできる。実際、参加者からは、「回復に向けて大きな気づきが得られた」「気持ちが楽になれた」といった感想も得られているとのこと。

 拒食症患者と母親の両者参加が条件となるが、これまでとは異なった角度から自身の病気を見つめ直すことで、回復への打開策を見つけられるかもしれない。

 参加希望者は、family4an@gmail.com  担当小杉まで。謝金は最大で、拒食症患者1万5千円、母親1万円となる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘