著者のコラム一覧
池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【ホウレンソウ】「血」を補う造血パワー野菜 貧血に威力発揮

公開日: 更新日:

 最近、疲れやすい。ふらついたり、息切れもする……。これらは貧血からくる症状かもしれません。貧血とは、血液中の赤血球の数やヘモグロビンの濃度が低くなった状態をいいます。年を重ねるほど、赤血球を作る働きは低下するため、シニアは貧血になりやすいのです。

 シニアが貧血になる理由はいくつかの要素があります。栄養面においては加齢とともに摂取する食事の量が減るうえに、栄養素の吸収力が低下します。赤血球を作るために十分な栄養素を体内に取り込めないために、貧血が引き起こされます。また感染症、関節リウマチ、悪性腫瘍といった慢性の炎症を生じる病気も、炎症物質が鉄分の吸収を妨げるために、貧血の原因になります。

 貧血による運動機能の低下は、体力の衰えを加速させて要介護や寝たきりのリスクを高めます。食養生で改善を図りましょう。

 中医学において、貧血の場合は「血」が不足した「血虚」の状態としています。中医学では、血は全身に流れて体のすみずみにまで栄養を与える液体と考えます。血が不足すると、全身に栄養が行き渡らずにめまい、立ちくらみや手足のしびれ、こむら返りといったトラブルを引き起こします。さらに、動悸、息切れ、不整脈といった症状も見られがち。疲れ目、視力の低下や、不眠などの不調も現れやすくなります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因