著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

日々幸せを感じられないのは「過剰負荷環境」にいるからかも

公開日: 更新日:

 私の生徒が、「〇〇(学生の出身地)は何もない場所だけど、暮らしている人は現状の生活に満足している。僕はそれが好きじゃない」と話していたことがありました。情報の少ない地方では、みんなそれなりに幸せそうな生活をしている。

 一方で、都会に来てみると、食べ物も情報もエンターテインメントも何でもある。それを知ってしまうと、地元は満たされないように見えてしまうというのです。

“世界一幸福度の高い国”といわれるブータン王国へ取材に行った人のコラムに、こんなことが書いてありました。道行くブータン人に、「あなたの幸せの基準は何ですか?」と尋ねると、おのおのが「それはあなたが幸せなことです」といった趣旨を返答されたそうです。

 ブータンは、自然豊かな国で、日本のように都会がたくさんあるわけではありません。情報が少ないからこそ、小さな幸せを噛みしめることができ、他者の幸せを願うことができる。

 人を不幸だと感じる気持ちは、自分と誰かを比べたときに起こります。情報があふれた環境の中では、自分と他者を比べがちになってしまいます。加えて、その情報に自分自身がおぼれて、好奇心が育たなくなってしまいます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束