膝痛とオサラバ!治療最前線(3)我慢するうちにちょっとした痛みでも強い痛みとして捉えるように

公開日: 更新日:

 変形性膝関節症は50歳ごろから増え始め、特に女性で多くなる。60代の女性の40%、70代の女性の70%が変形性膝関節症といわれている。

 高齢者が多数を占める病気ゆえに「年だから仕方ない」となりがちだが、「年だからこそ、早期から適切な治療」と考えるべきだ。順天堂大学医学部整形外科学講座・石島旨章主任教授が言う。

「膝が痛くなければ、何歳になっても自由に歩けます。しかも速く歩ける。言い換えれば、痛みがあると一日複数回外出していた人が出掛けなくなり、遠くのスーパーまで出掛けていた人が自宅の近所にしか行かなくなる。活動量が減り、筋肉が落ち、歩けなくなる。歩くスピードが同世代で遅い人は寿命が短いという海外の研究報告もあります」

「早期から適切な治療」というのには、ほかにも理由がある。早くから治療を始めれば、治療による身体的・金銭的負担が少なくて済む。手術を受けるにしても選択肢が多い。

運動器疾患全般に言えることですが、痛みを繰り返していると、痛みの閾値(いきち)が下がります。痛みの感じ方が過敏になり、ちょっとした痛みでも強い痛みと感じるようになるのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々