更年期になると骨粗しょう症や動脈硬化の危険が上昇する…不調なくても要注意

公開日: 更新日:

 ホルモン補充療法はLDLコレステロールを減らしHDLコレステロールを増やすが、一方で中性脂肪を増やし、LDLコレステロールを小型化させる。すると単に悪玉コレステロールが増えるより、動脈硬化のリスクが高まる。

 しかし現在は、これらもクリアされている。

「ホルモン補充療法で使われる薬剤は複数あり、内服タイプの経口剤と、テープやゲルの経皮剤があります。静脈血栓症と動脈硬化は経口剤ではリスクが高くなるが、経皮剤では高くなりません。一番心配されてきた乳がんは、子宮のない人ではエストロゲン単独投与でむしろ減少し、子宮のある人では2021年末から日本で使えるようになった天然型黄体ホルモンをエストロゲンとともに使うことで乳がんリスクが高くならないことが、いくつもの研究で証明されています」

 更年期症状の程度が軽くても、エストロゲンの分泌低下は間違いなく起こっているので、骨粗しょう症や動脈硬化のリスクと無縁ではない。更年期になったら、骨量が低下していないか、LDLコレステロールが上がっていないか、検査で確認すべきだ。受診先を迷ったら、「日本女性医学学会」のホームページに更年期に詳しい医師の検索ページがあるので、参考にするといい。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  2. 2

    長嶋一茂が父・茂雄さんの訃報を真っ先に伝えた“芸能界の恩人”…ブレークを見抜いた明石家さんまの慧眼

  3. 3

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  4. 4

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  5. 5

    (1)長嶋茂雄氏の「逆転巨人入り」は、銚子の料亭旅館の仲居さんの一言から始まった

  1. 6

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  2. 7

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  3. 8

    今秋ドラフトで割食う巨人…“恋人”の創価大・立石正広が「ミスターの後継者」候補と評価急上昇

  4. 9

    長嶋茂雄さんの「まさかの一言」で高級ブランドショップ店員は素っ頓狂な声をあげ目を白黒させた

  5. 10

    北川景子が味わった二度の挫折 仕事の間にロケバス内の猛勉強で明治大商学部に合格した努力家