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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

見栄晴さんは偽陽性でホッ…PET検査が“万能”ではない根拠

公開日: 更新日:

 ステージ4の下咽頭がんで闘病中のタレント・見栄晴さん(57)が自らのSNSに転移の恐れがあったことを投稿。不安が募った気持ちを語っていて、話題を呼んでいます。

 一連の報道などによると、8月末にPET検査を受けたところ、光る部位が見つかり、転移が疑われてMRI検査を受けたそうです。その結果が9月末に判明すると、幸いにして問題はなく、「1ヶ月曇りがちな不安だった気持ちも晴れて、急遽、友人らと弾丸韓国カジノ旅行!に行ってきました」と元気な様子をアピールしています。

 今回は、PET検査について紹介しましょう。がんは、ブドウ糖を栄養素として成長するため、その消費量は通常の細胞に比べて3~10倍。その性質を利用した放射線装置がPETです。ブドウ糖に近い成分の放射性物質を静脈で注射すると、がんらしき細胞にそれが集まって画像で見えるようになります。

 1994年にPETが登場した当初は、がんの転移を含めた病巣の広がりや再発を調べるための検査で、原発巣を見つけるためではありませんでした。ところが一部の検診クリニックが「あらゆるがんが見つかる」といった誇大広告を打ち、そこに一部のマスコミも便乗して報道したことなどもあり、“PET神話”が誤解として広がりました。

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