(22)今後どれくらいの費用が必要になるのか、見当もつかなかった

公開日: 更新日:

 母が認知症専門医院の閉鎖病棟に移ってからしばらく経った。どう過ごしているのかまったく知る術もなかった。私は地域包括支援センターと連絡を取りながら、介護申請の準備を進めた。ケースワーカーからは、薬の調整も進み精神状態が落ち着いてきたこと、そろそろ退院とその後の生活について考えるべき時期にきたと連絡があった。

 包括の担当者が母の様子を確認しにいってくれた。母は要支援と要介護の境界線あたりにいるのではないかという印象を受けたという。

 予想外だった。母がもう要介護状態だろうと思っていたのだ。計算が狂うかもしれない。

 要介護認定とは、どの程度の介護が必要かを判定する制度で、要支援1、2と要介護1~5に分けられる。要支援は「自立を促す支援が必要な状態」とされ、利用できるサービスはかなり限られている。

 一方、要介護に認定されると、ケアマネジャー(ケアマネ)という専門職が担当につき、より幅広い介護サービスを受けることができる。介護プランを作成し、必要なサービスの手配をしてくれるケアマネの存在は、今後の母にも私にも、また実家で母を待っている父にとっても、今後の生活を成り立たせていくために絶対に必要だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…