(1)転んで骨折して要介護に…死亡リスクが高くなる
40代以上のみなさん、骨粗しょう症検診を受けたことがありますか?
骨粗しょう症はカルシウムなど骨を構成する栄養素の不足で骨がスカスカになり、ちょっとした衝撃でも骨折を引き起こしてしまう病気です。高齢者の場合、転倒して骨折し、入院をきっかけにサルコペニア(筋肉の減少)に陥り、要介護状態に陥るケースが少なくありません。
背骨や太ももの骨折では、そのまま寝たきりになり死亡リスクを高めることもわかっています。
ですから骨折を起こす前に対策を講じるべきなのですが、骨粗しょう症は自覚症状がありません。病気の進行に気づかないまま日常生活を送り、ある日突然、転倒や軽い衝撃で骨折し、診断されることが珍しくないのです。
骨粗しょう症は女性に多く、50代女性では9人に1人、60代女性では3人に1人、70代女性では2人に1人が該当すると言われています。また男性も高齢になるにつれ骨粗しょう症を発症する人が増え、しかも転倒して骨折すると女性より死亡率が高いので、決して他人事ではない病気。骨粗しょう症検診で骨の状態をチェックすると同時に、骨を強くするための対策を講じることが重要です。