(1)転んで骨折して要介護に…死亡リスクが高くなる
では、何をすべきか? 骨粗しょう症の原因は次のものが挙げられます。
・閉経後の女性ホルモン減少(女性の場合)
・カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなどの栄養素の不足
・運動不足、活動量の低下
・喫煙や過剰なアルコール摂取
・糖尿病をはじめとする生活習慣病
・遺伝
この中で、管理栄養士の立場から私が特に改善を促したいのが「栄養素の不足」です。厚労省が発表した最新の「日本人の食事摂取基準策定検討会報告書」でも、適切な栄養摂取による骨粗しょう症予防の重要性が改めて示され、各年代における骨の健康維持に関する栄養管理の重要性が強調されています。
骨を強くするための活動を指す「骨活」という言葉があります。骨活のうち、食事面ではどういうことを実践すればいいのかを、本連載で具体的に紹介したいと思います。次回は、どんな栄養素をどのように取ればいいのかを取り上げます。
▽本川佳子 管理栄養士。東京農業大学大学院修了後、急性期病院勤務を経て在宅栄養管理を行う。2015年から東京都健康長寿医療センター研究所。