著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

(2)ベテラン医師とAIのペアが最強…画像診断管理加算「4」がおすすめ

公開日: 更新日:

 そこで考え出されたのが「SaMD」(Software as a Medical Device=医療機器としてのソフトウエア)という概念。AIは言うまでもなくソフトウエア(アプリ)ですが、それを医療機器と同様に扱おうという発想です。

 医療機器を製造・販売するためには、メーカーが必要に応じて治験を行って、有効性と安全性のエビデンスを揃え、規制当局に審査請求し、承認を受ける必要があります。日本では医薬品医療機器総合機構(PMDA)が審査と認証を行います。AIを搭載したソフトウエアにも同様の手順を踏ませ、承認されたものをSaMDと呼ぶわけです。すでに画像診断支援用のAI-SaMDが多数、承認を受けており、現場で使われ始めています。

 肺がん検診や乳がん検診で「要精密検査」と診断されたらAI-SaMDを導入している病院で受けたほうがいいのは言うまでもありません。しかし、ホームページなどでAI-SaMDを使っていると明記している病院は多くありません。では、どうやって探したらいいのでしょうか。


 じつはこれにはちょっとした裏技があるのです。病院のホームページには、必ず「施設基準」という掲載があります。そのなかに「画像診断管理加算4(ないし3)」という項目があれば、その病院が画像診断にAI-SaMDを使っている証拠です。「4」は主に大学病院など、「3」は救命救急センターがある病院などです。

 画像診断管理加算の患者負担額は「4」で1020円、「3」で705円です。それで診断精度が数ポイントも上がるのですから、お得と言っていいでしょう。 =つづく

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