著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

(4)健診結果を打ち込むだけ…生成AIで簡単に医療機関を探せる

公開日: 更新日:

「180は高LDL血症に相当し、リスクあり」

 そこで、「受診に適したクリニックを、○○駅周辺で探してください」と入力すると、いくつかのクリニックが、地図付きで表示されてきました。それぞれのクリニックの特徴や、なぜそこを選んだかも簡潔に述べられています。

 じつは、この相談内容は私自身のことなのです。もともと尿酸値が高く、40代後半から何度か痛風発作にも見舞われていました。またLDLコレステロールもかなり高い数字になっていました。今は2カ月に1回、クリニックに通院して、薬を飲んでいますから、どちらも正常範囲に収まっています。

 驚くべきは、ChatGPTがリストアップした1番目のクリニックが、まさに私がいま通院しているクリニックだったこと。十数年前、自分の知識を駆使して、ようやくここが最適という結論に達したのですが、それをいとも簡単に一発で探してきたのです。

 今の若者たちは、なんでもすぐに生成AIに質問するのが当たり前になっています。学校の宿題やリポートをやらせるだけでなく、最近では家庭教師として勉強に役立てたり、友達と行く店を探したり、冷蔵庫にある食材だけで作れる料理のレシピを提案させたりと、利用範囲をどんどん広げています。だから病院探しに生成AIを使うのも「何をいまさら」と言われてしまうかもしれません。

 医療のAI化が進むなか、中高年もぼんやりしていられません。まずは無料の生成AIを使ってみること、そして自分の健康や病気の相談をしてみることから始めましょう。それが今の時代に、より良い医療を受けるコツのひとつになると思うのです。 =おわり

【連載】知っ得!医療のデジタル化

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