著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

(3)「測る医療」の普及でウエアラブル医療機器の可能性が広がる

公開日: 更新日:

 医療分野へのウエアラブルの利用が進んでいます。代表的なものは、「非観血的血糖値測定装置」と「パッチ式インスリンポンプ」です。

 以前は、血糖値の測定には血液採取が必要でしたが、現在は非観血的血糖値測定装置のような血液を必要としない測定装置が広く普及しています。小型軽量の装置を、上腕か腹部に貼り付けるだけで、血糖値を連続的にモニターしてくれます。データはスマートフォンに送られて、アプリで見ることができますし、アラーム情報を、主治医や家族に自動的に送ってもくれます。

 パッチ式インスリンポンプは、インスリンを入れた小型装置で、腹部などに貼り付けます。その際、注射針を皮膚に刺す必要がありますが、痛みはほとんどありません。利用者が自身の血糖値の変化に応じて、リモコンを操作してインスリンの自己注射を行う装置です。

 これら2つの装置を組み合わせて、完全自動でインスリンを注射することができるようになりました。測定装置から送られてくるデータをもとに、インスリンの必要量をアプリが計算して、ポンプに指令を発するという仕組みです。すでにアメリカで普及が進んでおり、日本でも2023年に承認されました。

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