タレント森脇健児さんは右膝の「骨切り術」を決断…「やっぱりまだまだ走りたいんですよ」

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あと2~3カ月でジョギングができる

 手術は4月中旬。手術室で先生に「がんばりましょう」と握手された後は記憶がありません。次の瞬間には「終わりましたよ」って。聞いてはいましたが、「全身麻酔とはこういうことか」と思いました。しかも、麻酔が切れても痛みがありませんでした。そして翌日から早速リハビリ開始です。

 理学療法士さんが付いてくれるリハビリは午前1時間、午後1時間だけ。でも自分は自主トレも欠かしませんでした。

 入院生活って、サボろうと思ったらいくらでもサボれる。だけど、「がんばれば充実するな~」と思って、しっかりスケジュールを作ったのです。

 朝5時からラジオを聴き、読書、筋トレ、朝食。9時からリハビリ、自主トレ、タイ語の勉強、昼食。午後1時からリハビリ、自主トレ、タイ語&お笑いのネタ書き。4時過ぎから面会で芸人仲間と歓談して、6時に夕食。7~8時は患者仲間とおしゃべりしながら自主トレして9時消灯……という流れです。

 タイ語の勉強は意外でしょ? 走る仕事で年間2~3回タイに行くので、ずっと習っているんですよ。だいたい中学1年の英語レベル。旅行で使うぐらいならしゃべれるようになりました。

 楽しかったのは、毎夜の“おしゃべり自主トレタイム”ですね。中年のおっさんから大学生、プロサッカー選手、12歳の女の子まで、多いときは7~8人でワイワイしながら筋トレに励みました。みんな「こんな楽しい入院生活やと思いませんでした」と言ってくれて、僕が退院するときは、とっくに退院した人も来てくれました。僕の方こそいっぱいしゃべらせてもらってありがたかったです。

 自主トレの甲斐があって、入院時より体重や体脂肪が減って、筋肉量が増えました。理学療法士さんに、過去にそういう患者さんは10%しかいないと聞いていたので、密かに目標にしていたのです。10%に入れて「やったー」って感じでした。

 驚いたのは、退院してすぐいただいたオファーがタイのロケだったこと。入院中も勉強していたことが功を奏したというか、「神様は見てんねんな~」と思いました。そんなタイミング良くタイの仕事なんて来ますか? サボらずにがんばったたまものだと思いましたよ。

 治療はやればやるだけ早く回復します。諦めないことが大事。ジョギングができるようになるまであと2~3カ月。術後1年すればボルトも取れる予定です。来春の「オールスター感謝祭」ミニマラソンで優勝することが目下の目標です。

(聞き手=松永詠美子)

▽森脇健児(もりわき・けんじ) 1967年、大阪府出身。18歳で芸能界入りし、89年に上方お笑い大賞話題賞を受賞。名門・洛南高校陸上部で培った脚力を生かし、TBS系「オールスター感謝祭」赤坂ミニマラソンの常連ランナーとして活躍。現在、関西を中心に活動するほか、「芸能人が本気で考えた!ドッキリGP」「千鳥の鬼レンチャン」(いずれもフジテレビ系)などにも定期的に出演している。

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