薬の値段が安くなる「バイオシミラー」って何だ?

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■ジェネリックの「バイオ医薬品」版

 違いは、ジェネリック医薬品は化学合成で製造する一般的な医薬品(アスピリンやペニシリンなど昔からある薬)の後発薬であるのに対し、バイオシミラーは「バイオ医薬品(近年になって登場した新しい薬)」の後発薬である点。バイオ医薬品は国内売り上げ上位10製品の6製品を占めており、がんの治療成績向上に大きく寄与している免疫チェックポイント阻害剤、分子標的薬なども該当する。

 ジェネリック医薬品の場合、先発薬は分子が小さく、構造も単純。だから先発薬と同一の有効成分のものがジェネリック医薬品として承認される。

「しかし、バイオ医薬品は分子が大きく、構造が非常に複雑で、全く同一のものを作ることが不可能です。先発の薬であっても、製造の過程でブレが出てくるため、成分にばらつきが出てきます。許容範囲が決められており、その中にとどまるように作られているのです。後発の薬であるバイオシミラーも同様。ジェネリック医薬品のように“先発薬との同一性”が求められるのではなく、“同等・同質”が認められているのです」

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