度重なる「血圧」の治療目標引き下げと「降圧剤」の売り上げの関係を調べて見たら

公開日: 更新日:

■定期受診患者数は変わらず

 しかし金額を見ると、そうではないことがわかります。15年度に処方された降圧剤の合計金額は、実に5554億円に達していました。ところがその後、急激に減少して、23年度は1643億円に落ち込んでいます。わずか9年間で、降圧剤市場は約3割にまで縮小したのです。先発薬の特許が切れ、安いジェネリックに置き換わったこと、そのジェネリックも毎年のように薬価が削られ続けたことなどが原因です。実際、1錠当たりの平均単価は、15年度において約90円だったが、23年度には約30円に低下しています。

 つまり降圧剤市場は、大手製薬会社にとって、まったく魅力的でないばかりでなく、ジェネリックメーカーにとっても、儲からない市場になりつつあるのです。

 それだけではありません。NDBオープンデータから「特定疾患療養管理料」の算定回数を見てみましょう。これは、高血圧糖尿病・高脂血症などで医療機関を定期的に受診している患者に対して、毎月1回算定される項目です。生活習慣病でマジメに受診している患者数を反映した数字と言えます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    U18高校代表19人の全進路が判明!プロ志望は7人、投手3人は中大に内定、横浜高の4人は?

  2. 2

    「時代に挑んだ男」加納典明(43)500人斬り伝説「いざ…という時に相手マネジャー乱入、窓から飛び降り逃走した」

  3. 3

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  4. 4

    永野芽郁が“濡れ場あり”韓流ドラマで「セクシー派女優転身、世界デビュー」の仰天情報

  5. 5

    《浜辺美波がどけよ》日テレ「24時間テレビ」永瀬廉が国技館に現れたのは番組終盤でモヤモヤの声

  1. 6

    沖縄尚学・末吉良丞の「直メジャー」実現へ米スカウトが虎視眈々…U18W杯きょう開幕

  2. 7

    世界陸上復活でも「やっぱりウザい」織田裕二と今田美桜スカスカコメントの絶妙バランス

  3. 8

    「24時間テレビ」大成功で日テレが背負った十字架…来年のチャリティーランナー人選が難航

  4. 9

    15年前に“茶髪&へそピアス”で話題だった美人陸上選手は39歳、2児のママ…「誹謗中傷もあって病んだことも」

  5. 10

    日本ハム新庄監督は来季続投する?球団周辺から聞こえた「意味深」な声