胃痛、胸やけ、食道の不快感に効く市販薬「PPI」の使い方
「ただし、効き目の速さはH2ブロッカーの方が優れる面があります。例えば、胃の不調があって薬で今すぐに症状を抑えたい場合はH2ブロッカー、H2ブロッカーでは十分に落ち着かないという場合はPPIがいいでしょう」
胃の不調といってもさまざまだが、PPIやH2ブロッカーが適しているのは「空腹時などに胃がキリキリ痛む」「ムカムカした胸やけがある」「食道のあたりが焼けるように痛い」といった胃酸が関連していると考えられる症状だ。「食べ過ぎて胃がもたれている」「脂っこいもので胸やけ」「お酒の飲み過ぎで気持ち悪い」といった場合には、別の薬の方が適している。
■飲み合わせNGの薬あり
長期使用はさまざまな副作用も懸念される。そのため、漫然と連用するようなことは避けることが望ましい。
「処方薬の場合、逆流性食道炎や胃潰瘍では最長8週間、場合によってはそれより長く使用するケースもあります。そのため、患者さんの状態を見ながら、医師や薬剤師が慎重にフォローして薬を使います。一方でスイッチOTCの場合、続けて使えるのは最長2週間と決まっており、これくらいの期間では、長期使用による副作用を心配する必要は基本的にありません」