(4)科学的根拠に基づいた食後高血糖を防ぐ食事…緩やかな糖質制限と低GI食品

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 一方、低GI食品なら食後血糖値が緩やかに上昇するため体への負担が軽く、血糖コントロールがしやすくなります。低GI食品の代表が玄米、雑穀米、わかめ、しいたけ、ナッツ類、野菜、豆類です。

 日本人の高齢者に多いやせ形の2型糖尿病の患者さんは、基礎インスリン分泌能が低いため、食後血糖値を急上昇させやすい。とくに低GI食品を意識する必要があります。

 食べる順番も大切です。「ベジタブルファースト」を心がけましょう。野菜に含まれる食物繊維があとから来る炭水化物の消化・吸収を緩やかにしてくれます。野菜はしっかり噛んで食べましょう。満腹感が得られ、食べすぎを防いでくれます。  朝食は抜かず3食しっかり食べましょう。「セカンドミール効果」といって、最初の食事が次の食事の後の血糖値にまで影響を及ぼすことがわかっています。例えば、朝食に食物繊維やタンパク質が豊富な食事をすると昼食後の血糖値上昇が緩やかになります。

 なお、無糖のブラックコーヒーはインスリン抵抗性を改善するなど血糖値を改善する効果があるとの報告もあります。ただし、甘かったりクリーム入りのコーヒーは逆効果。注意が必要です。 =おわり

(糖尿病専門医/しんクリニック院長・辛浩基)

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