(3)胸の痛み…「いつもと違う」と感じたら迷わず受診する

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「胸や腰などの痛みで救急搬送されてくる中に急性大動脈解離があります。この病気は大動脈の血管の壁が裂ける病気で、裂けた瞬間は激痛が体の芯に走ります。血管の壁が裂け大出血すれば、すぐに命を失いますが、大動脈の外側に薄い皮があり、壁が裂けても血が収まる仕組みになっています。この状態が急性大動脈解離です。裂けてから2週間以内に破裂するとされ、その前に人工血管で置き換える手術をすれば助かります。原因は不明で誰でもなる可能性があり、13歳での発症例もあります」

 南渕教授の症例では、腰と背中の痛みがあり、「ぎっくり腰ではないか」と受診した50代の女性が、CT検査を行ったところ、急性大動脈解離だったということもあったそうです。この女性は緊急手術を行い一命を取り留めました。

「急性大動脈解離は日頃症状が何もなくて突然起こります。発見にはCT検査が必要ですが、検査せずに見逃し不幸な結果になる人もいます。胃や腹部の痛みを訴えた場合でも、消化器の病気でないこともあります。心臓外科医としてはCT検査は必ず行うべきだと思います」

 その他、胸痛で搬送される例には狭心症や急性心筋梗塞があります。狭心症は心臓の冠動脈の狭窄などで胸痛が起きる病気、心筋梗塞は心臓を取り巻く冠動脈が詰まって血液が心筋に行かなくなり壊死する病気で、一刻も早い手術が必要です。

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