若手医師を公的組織が管理するシステムが「外科医偏在」を解消する
さらに近年は、医学部卒業後の初期研修を終えた若手医師が、専門的な研修を行う後期研修をスキップして負担の少ない美容外科へ流れる「直美」と呼ばれる問題が懸念されているのです。
一般にはあまり意識されてはいませんが、医師の育成には公費=税金が投じられています。医学部6年間でかかる費用は、入学金や授業料を含めて国公立大が約340万円、私立大が約2000万~3000万円ほどで、これは学生側の負担になりますが、これにプラスして国から1人あたり約5000万~9000万円の税金が投入されているのです。
多額の税金に支えられて医師になるわけですから、ある程度、地域医療への貢献が求められるのは当然といえるでしょう。しかし、いまは「偏在」や「直美」といった状況が進んでいるのが実態です。
■地方医療の崩壊を防ぐ
こうした問題を解決するには、医学部を卒業して医師になってから一定の期間、10年目くらいまでは、医師を公的な組織が管理するシステムが必要なのではないかと考えます。たとえば、卒業後に特定の勤務先で働く義務を果たすと、数千万円かかる学費と生活費の一部が公費により免除される防衛医科大学校、自治医科大学、産業医科大学のようなシステムを、医学部が設置されている全国の大学で実施するのです。


















