「フレイル」は心機能を低下させて心臓病の予後を悪くする
三尖弁閉鎖不全は、心不全と密接に関係しています。三尖弁閉鎖不全による逆流が心肥大や心拡大を助長して心臓のポンプ機能の低下を招き、心不全を進行させるケースもあれば、心不全によるポンプ機能の低下が右心室の拡大を招き、それによって三尖弁輪も拡大して三尖弁が閉じにくくなることで、逆流が起こりやすくなる場合もあります。
先ほども触れたように、三尖弁閉鎖不全はフレイルにもつながっていますから、心不全、三尖弁閉鎖不全、フレイルは、それぞれ互いに深く関わり合っているのです。
現時点では、まだそれほど広く世間に認識されてはいませんが、これからさらに高齢化が進む日本では、心不全、フレイル、三尖弁閉鎖不全がリンクした健康トラブルが社会的にも大きな問題になるのは間違いないでしょう。だからこそ、早い段階から三尖弁閉鎖不全を検査などでしっかりフォローして、逆流がある程度まで進んだら、カテーテルをはじめとした治療を実施し、逆流を改善する。こうした対応が、フレイルの進行や心不全パンデミックの対策につながると考えます。
次回もフレイルと心臓病についてのお話を続けます。
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