最期の時間を支える「選択」と「納得」…在宅医療の基本
「痰が多く、スクイージングを行っています。酸素2リットルで酸素飽和度は89~91%。白色で粘り気のある痰が出ています。息子さんはサクションを好まれておらず、スクイージングや口腔内での除去のみで対応しています」(施設看護師)
スクイージングとは、胸部を手で圧迫し痰の排出を促す理学療法の一つで、比較的自然なケアです。一方、サクションは、喉や気管にたまった痰を吸引器とカテーテルで取り除く方法で、医療や介護の現場では一般的に行われています。
「サクションのどの点を好ましく思われていないのでしょうか?」(私)
「以前入院していた病院ではサクションをしていなかったようです。現在は行えていないため、痰のゴロゴロという音が続いています」(施設看護師)
施設で初めてサクションを受けた時の印象が良くなかったようで、その後の診察では拒否の意向を示された様子。
このように、一つ一つの処置について患者さんやご家族の意向を確認し、納得していただきながら進めていくこと。そして、最期まで安心して過ごせるよう支えること--。それが在宅医療の基本なのです。



















