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下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

最期の時間を支える「選択」と「納得」…在宅医療の基本

公開日: 更新日:

「痰が多く、スクイージングを行っています。酸素2リットルで酸素飽和度は89~91%。白色で粘り気のある痰が出ています。息子さんはサクションを好まれておらず、スクイージングや口腔内での除去のみで対応しています」(施設看護師)

 スクイージングとは、胸部を手で圧迫し痰の排出を促す理学療法の一つで、比較的自然なケアです。一方、サクションは、喉や気管にたまった痰を吸引器とカテーテルで取り除く方法で、医療や介護の現場では一般的に行われています。

「サクションのどの点を好ましく思われていないのでしょうか?」(私)

「以前入院していた病院ではサクションをしていなかったようです。現在は行えていないため、痰のゴロゴロという音が続いています」(施設看護師)

 施設で初めてサクションを受けた時の印象が良くなかったようで、その後の診察では拒否の意向を示された様子。

 このように、一つ一つの処置について患者さんやご家族の意向を確認し、納得していただきながら進めていくこと。そして、最期まで安心して過ごせるよう支えること--。それが在宅医療の基本なのです。

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