著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

健康的か不健康かは思い込み次第…心の持ち方が身体に及ぼす影響

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 こうした思い込みの力について、クラムは別途実験を行っているのですが、そちらもとても興味深いです。実験は、「これを食べたら太るかも」あるいは「これはヘルシーだ」という思い込みが、体の消化や代謝のシステムを変えてしまうかどうかを調べるものでした。

 まず、被験者に胃から分泌される「グレリン」というホルモンの数値を点滴で測りながら、ミルクシェークを飲んでもらいました。このグレリンは“空腹ホルモン”と呼ばれ、お腹がすくと増え、満腹になると減る働きをします。

 そして、1週間あけて2回ミルクシェークを飲んでもらう際に、1回目は「脂肪分も糖分もたっぷりの620キロカロリーの超濃厚シェークです」と言って渡し、2回目は「脂肪分ゼロ、たった140キロカロリーの超ヘルシーなダイエットシェークです」と言って渡しました。実はこれ、両方とも全く同じ中身(380キロカロリー)のシェークだったのです。

 ところが、「超濃厚シェークだ!」と思い込んで飲んだときの方が、空腹ホルモン(グレリン)が約3倍も下がり、「もうお腹いっぱいだ!」と強く反応することが分かったというから驚きでしょう。「自分は今、リッチなものを食べて満足している」という思い込みが、体の満腹感や代謝の反応を変えてしまったのです。

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