(2)薬で夏までに痩せられる?…「すぐ痩せる」は大きな誤解

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 投与は少量から始め、段階的に用量を増やしていきます。ウゴービは5段階、ゼップバウンドは6段階。副作用を抑えながら体に無理なく効果を出すための手順です。準備期間を含めると最大用量に到達するまでに約1年かかります。

 保険適用の投与期間には上限があり、ウゴービは最大68週間(約1年4カ月)、ゼップバウンドは最大72週間(約1年5カ月)です。WHOも長期使用が効果につながるとしており、短期間で中断するのは得策ではありません。

 この治療で体重が減ると、血糖値・血圧・脂質の数値も改善していきます。糖尿病や高血圧の薬の量を減らせる患者さんも多く、肥満症の薬物療法は単なる「痩せる手段」ではなく、全身の健康を取り戻す治療として位置づけられています。

 治療を続ける中で食事や運動の適切な習慣が身についた患者さんも多くいます。薬が補助しながら生活習慣そのものを変えていくことが肥満症治療の本来の姿です。ダイエットとはまったく違うものだと理解してください。

▽井内裕之医師 「医療法人社団桜令会 日本橋れいわ内科」理事長。糖尿病・高血圧・総合内科専門医。肥満症治療の医療機関紹介サイト「オビなび」の監修なども行う。

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