著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

(3)画像診断は専門医とのコラボで精度が飛躍的に向上

公開日: 更新日:

 ただし、人間とAIとでは、画像の認識方法に違いがあるようです。AIは、人間が見落としやすい病変を見逃しません。しかし人間は、AIが見落としやすい病変を、しっかりと認識できます。つまり画像診断において、AIと人間は補完できる関係にあるのです。実際、AIが診断した画像を、人間の専門医がチェックし直すことによって、感度も特異度もさらに向上し、見落としや誤診がより減少するという研究結果もあります。

 また、日本は内視鏡の先進国であることから、内視鏡診断をサポートする国産AIが開発されています。内視鏡の検査映像(動画)をリアルタイムで分析し、がんなどの病変部があれば、医師に分かりやすく示すというものです。

 日本においては、医療用AIは「プログラム医療機器」と呼ばれ、厚生労働省の監督下にある医薬品医療機器総合機構(PMDA)の承認がないと、医療現場で使えないことになっています。しかし、国としてもプログラム医療機器には積極的で、放射線画像や内視鏡映像の診断支援AIには、承認を得ているものもあります。すでに一部の病院で使われ始めており、今後は徐々に広まっていくはずです。

 近い未来には、画像診断や内視鏡診断の見落としや誤診が激減し、われわれはより安心して検査を受けられるようになるでしょう。がんはより早期発見できて生存率は高まるに違いありません。 =つづく

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