(3)夜のホルモンが健康寿命を左右する…糖尿病と体内時計
GLP-1受容体作動薬は、血糖値が高い時だけインスリン分泌を促し、食欲も抑える。現在は、GIPとGLP-1を同時に働かせる薬や、GLP-1、GIP、グルカゴンの3つのホルモンに作用するトリプル作動薬、インスリンと一緒に分泌されるアミリンと呼ばれるホルモンに注目した薬の開発も進んでいる。
こうした新しい薬が十分な効果を発揮するために重要なのが体内時計である。インスリンやGLP-1、アミリンなどの働きは一日の中で変化する。健康な人では朝から昼にかけて代謝機能が高まり、夜になると体は休息に向かう。
そのため、同じ食事でも夜遅く食べる方が血糖値は上がりやすい。夜更かしや睡眠不足が続くと、脳の親時計と膵臓、肝臓などの末梢時計との間にずれが生じ、インスリン抵抗性やホルモン分泌の異常を引き起こしやすくなると考えられている。
「かつてインスリンの病気で血糖値が乱れると考えられてきた糖尿病ですが、今では多くのホルモンが体内時計によって時間どおりに働くことで血糖が保たれていることが分かってきました。そのためホルモンが本来の働きを発揮できる睡眠環境を整えることも注目されています」(根来医師)


















