夏の便秘は脱水と欠食で悪化する…大正製薬調査で33%が実感
夏の生活習慣で便秘を助長することも
それにしても、なぜ夏は便秘が増えるのか。記者が指摘された「水をよく飲んでください」、言い換えると脱水が関係している。日本消化器内視鏡学会指導医で松生クリニック院長の松生恒夫氏が言う。
「大腸の中には、消化されなかった不要物である食物残渣がたくさんあって、たくさんの水分を含んでいて泥状です。蠕動運動で少しずつ先に送られながら、その水分が吸収されてほどよい硬さの便になり、肛門から排泄されるのです。しかし、食事量や水分量、食物繊維のいずれかが不足すると、便の元となる残渣が減り、水分を保持できません。そのため早くから便は硬くなり、腸にとどまりやすく、その結果、より水分が吸収されて、硬くなる。そんな悪い流れが続くと、便はどんどん硬くなり、強くいきんでも便が排泄されず、排便後も残便感があり、スッキリしないのです」
便の材料は、もちろん食事だが、夏の生活習慣は往々にして便秘を助長する方向に作用するという。どういうことか。
「暑さで食欲がないからと、食事を抜くと、そこに含まれる水分と食物繊維が失われます。また、汗をかいてから水分補給が十分でないと、便に回せる水分が減り、便が硬くなりやすい。屋外の暑さを嫌って冷房の効いた室内に長くいると、お腹が冷えて腸の血流が滞る一方、交感神経と副交感神経でバランスを取っている自律神経は交感神経優位に傾く。交感神経優位の状態は、腸の蠕動運動が鈍るため、便も停滞しやすい。これらが相まって、夏は便秘になりやすいのです。食事の中でも特に朝食を抜くと、睡眠中に失われた水分が補われずに一日が始まるので、脱水が悪化します。熱中症にもなりやすく、要注意です」(松生氏)
食事は3食バランスが理想だ。そうはいっても夏の疲れを感じている人に理想を実行するのは難しい。せめてきちんとした食事が厳しければ、水分と塩分、糖質、ビタミンB群などを含むゼリー飲料だけでも飲んでおこう。その上で、水分補給は早め早めを心掛け、のどが渇く前からこまめに水を飲む。夏の便秘がつらいのは、熱中症の前触れともいえる。朝食を抜きがちで脱水の人は、まずできることから始めよう。



















