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清水国明タレント

1950年、福井県生まれ。73年にフォークソングデュオ「あのねのね」で芸能界デビュー。2011年の東日本大震災以降、NPO法人「河口湖自然楽校」を拠点に被災地復興支援活動に積極的に関わっている。

揺れた瞬間「よしっ、ついに来た」と思える人の生存率は高い

公開日: 更新日:

■「ビビリ」とバカにされても率先して避難を

 もう一つ重要なのは、発災した時に「いいパニック」を起こすことです。大地震って、あらゆる動植物がパニック状態に陥って異常行動を起こすわけです。その時に人間だけ落ち着き払っているというのは、おかしな話。だから、パニックにはパニックで対応する。ただ、体が動かなくなる「悪いパニック」はダメ。火事場のバカ力が発揮できる「いいパニック」を起こすことが大事です。

 阪神・淡路大震災で被災した人たちと話したのですが、ある人は揺れた瞬間に窓ガラス付きのドアを手でバーンと押して開けたものだから、ガラスが割れて手が切れてしまった。彼は「よく考えたら普通にドアノブを回して開ければよかった」なんて言っていましたが、それくらい必死になって飛び出したから助かったのでしょう。

「率先避難」という言葉があります。発災した瞬間に誰よりも早く動いて逃げるという意味。これが非常に肝要なのです。例えば、喫茶店でお茶している時に地震が起きたとしましょう。まず、前提として店に入った時から複数の避難経路を把握。そして、揺れたらすぐに避難経路付近の安全地帯に逃げることです。揺れが収まった後、周囲から「アイツはビビリだ」「臆病者」と言われたら、「ちょっとトイレに行ってくる」とか言ってゴマカしたらいいわけです。

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