(27)三河の島で魚三昧
クルマエビは生で出てきた。どうやって食べる? 簡単だ。殻を剥いて口へ入れる。味噌まで啜る。もう、言葉が出ない。酒が進む。この宿はすごい、日間賀島はすごい、と心の中で繰り返しながら女将さんが用意してくれた氷をタンブラーに入れては焼酎と水を足し、ぐいぐいと飲む。
極めつけは、タコ。小さなタコ一匹が茹でられて、熱々で登場した。どうやって食べる? 簡単だ。ハサミで適当な大きさに切って口へ放り込むのだ。なんだか可哀そうな気もしたのだが、食い気が勝った。チョキンと切った足は温かく、柔らかく、そしてほのかにしょっぱい。なんて、うまいタコなのだろう。かみしめるほどにジワリとうまさが広がる。
実に感動的な漁師民宿めしであることよ。日ごろ、あまり食べない私が食欲をむき出しにしていた。
締めはタコめし。これが、また、言葉にならない。いわずもがな、というものである。
島の魚を堪能した翌日は、船で半島へ戻り、電車で名古屋へ戻り、モルトウイスキーの揃えがすばらしいバーへ寄った。島酒を締める意味で、スカイ島の名品「タリスカー」のボトラーズものなど、しみじみと飲んだ。
日間賀島1泊2日の飲み旅行。このときはタコが名物だったが、調べてみると、今はトラフグも名物らしい。フグなら秋から冬か。いや、夏までに、あのうまいタコを喰いに行こうか。ちょっと悩ましい島なのである。

















