20代の不動産営業マンが年収2000万円にハネ上がる仕組み
前田さんが大手不動産ディベロッパーに就職したのはバブルの絶頂期。
3500万円で購入したマンションが翌日に4100万円で売れる光景を見てきた。まだ完成していないマンションのモデルルームに問い合わせの電話が殺到し、抽選に当たった家族が泣きだすという異様な世界だった。
当時、前田さんの初任給は約24万円。年収はボーナス込みで480万円だったという。実のところ、あれから30年が経った今も、この給与額にさほどの変化はない。
では、なぜ25歳で年収2000万円といった営業マンがいるのか?
「インセンティブです。私が勤めていた会社では、契約を1件決めると50万円ほどのインセンティブが付きました。若くても年収が1000万円、2000万円と上がっていくのはそのためです」
もちろん、やり手の営業マンほど努力もする。「年収1500万円以上限定」といった婚活パーティーに参加し、セレブ婚に憧れる独身女性に投資用マンションを勧めたりする。異業種交流会、ワイン勉強会などへの積極的な参加も同様だ。